あきらめない、介護

自分も、介護も、あきらめずにすごせるように。

認知症の方の過ごす場所

時間、場所、人、の順に失われるという見当識

アルツハイマー認知症の方は、
短期記憶障害が主かと思われますが、
見当識障害、というものもあります。

それは、
今がいつの季節かわからない
今日が何日かわからない
今が朝か夜かわからない

という時間がわからなくなることから、

ここが自宅か病院かわからない
今の家が生まれた家だと思っている

など、場所がわからなくなること、さらには

目の前にいる人が夫、妻だとわからない
子どもを妻、夫と思ってしまう
妻、夫を父、母とおもってしまう

など、人がわからなくなる
という風に進むといわれています。

認知症の検査で、

「今の季節はいつですか?」

「ここはどこでしょうか?」

「このひとはだれですか?」

と聞かれるのは、このことを判断するためです。

中核症状なので治らない、けれど

これは、中核症状であるため、基本的に治すことはできません。
けれど、環境で、緩和していくことはできるかと思います。

認知症対応型のグループホームでは、負担なく、
自然に、この見当識を得ていただくために、
様々な工夫をしていました。

カレンダーは、日めくりにする
 1か月単位のカレンダーでは、今日がいつかわからない

季節のわかるものを置く
 ひな人形や、こいのぼりなど、見れば季節がわかるもの

トイレは奥まったところに格子戸で作る
 見るだけでトイレ、と想起できる

表示は、トイレ、や便所、などその方に合わせる
 人それぞれ、理解される言葉が違うので、その方が理解しやすい言葉にする

時計を目の高さに設置する
 高いところだと、視線の先にないのでわからない

など、の工夫をしていました。

おうちで、それは本人のために、
「今日は何月何日?」
と、わかるように毎日聞かれる家族様もおられ、
それもあるかとは思いますが、
本人の無意識に沿って、理解できるように、と
工夫もしていました。

それは、個人差があるので、常に
変化させつつ、です。

長く過ごした環境を知る、ということ

また、必ず、その方が住んでいらしたおうちを
見に行く、ということもしていました。

寝ている部屋から出て右手にトイレがある、という方は、
なぜか、引っ越ししてからも、トイレに行くときに
右手に行かれたりされるのです。

必ずしもできることとできないことがありますが、
少しでも混乱が少なくなるように、ということでした。

まずはその方をよく知る、ということが大事、と身に染みる
毎日でした。